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ネックウェラブルについて

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首にかけて音楽を聴く事ができるネックスピーカー”街ノリフォン”をクラウドファンディング

MAKUAKE向けに開発いたしました。

少量とはいえ、3Dプリンタによる製造は技術的に興味深いポイントですが、製造プロセスは専門家におまかせとさせていただき、本ページでは、技術設計・デザイン設計のポイントをご紹介いたします。

加えて、それが作り出す市場的価値および今後の可能性について検討させていただきます

なぜ必要?
なぜ必要?

スマートフォンにより我々のライフスタイルが大きく変化しています。急激に増加するスマートフォンは我々に多くの利益をもたらします。しかしながら普及に伴い新たな問題も発生しています。

  • ”ながら”の危険性

    • 画面を見ながら歩いてぶつかる・プラットフォームから転落する

    • ヘッドホン・イヤホンをしながらの自転車事故の増加。

  • 住宅事情や社会通念の変化により、大音量で音楽やテレビが楽しめなくなる。デバイスが小型化する。

  • 環境・人体にやさしく聴いて疲れないデバイスが必要。

スマートフォンは主に視覚的インターフェース(スクリーン)を通じたインタラクティブな操作を行うデバイスですが、もう一つのインターフェースである音声に注目する流れがあります。

この音声インターフェースを利用するための機器(おもにはイヤホン型)は”ヒアラブルデバイス”と呼ばれています。

今後、ヒアラブルデバイスをうまく活用することにより、スマートフォンに伴ういくつかの問題を軽減する事ができ、ひいては音声インターフェースデバイス自体の価値の創造と、それに伴う新しい市場が注目され始めています(後述のヒアラブルデバイス市場)。

しかし市場性よりも大切なことは、これらのヒアラブルデバイスが、前述のいくつかの社会問題の軽減や我々の生活改善に貢献できるという点です。

ヒアラブルデバイスが注目されているのも、このような生活をよりよくするための新たな手段の模索と可能性にあります。

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​技術・デザイン

”ベースパイプ”が豊かなで新しい音響特性を実現します。

前述の課題を低減するため、ヒアラブルデバイスの前段階としてどのようなリスニングデバイスが理想的か・可能かを考えました。その結果、いままでにないデザインのネックスピーカーが生まれました。

ネックスピーカーはヘッドホン・イヤホンのように耳やその周辺をふさがないので、環境音を遮断しません。そのため、迫り来る危険や情報を察知して危険を回避したり対応することが可能となります。

ネックスピーカは過去にも試みられてきていますが、現在まであまり普及していません。小型スピーカではどうしても音楽を聴くために満足な音響特性が得られなかったという事情があります。

低音を発生させる装置を組み込めば低音を補う事が可能ですが、機器が大きく重くなり、装着性が悪かったり、長時間のリスニングにより耳に負担がかかったりという課題が生じます。

街ノリフォンで採用した、低音を首から後頭部に導いて排出させる”ベースパイプ”はそれらの問題を解決し、いままでになかった音響特性も実現しています。

3つのテクノロジー

1)垂直配置パッシブラジエーター

低音を発生するパッシブラジエーターをスピーカーに対してほぼ垂直にレイアウトすることにより、小型化・軽量化でき、首回りがすっきりするため長時間の装着でも疲れを軽減することができます。​

さらに重心が前方に移動するため、デバイスを肌に密着させて摩擦力で安定させたり、衣服にフック等で固定しなくても安定して首に装着することができます。

2)ベースパイプによる3チャンネル方式

一般的なステレオ2チャンネル音源から、低周波数帯域の1チャンネル音源を生成します。得られる音響特性としては、左右前方から中高音でしっかり音像を定位させ、そして後頭部から低音による雰囲気効果を補います。

この前後3チャンネルの音源構成により、頭全体を包み込むような広がりのある立体的な音像を得ることができます。

また、低音の発生に伴う微振動が首まわりに発生するため、音を文字どおり”体感”しながらより臨場感を感じる事ができます。

低音を後頭部からパイプ全体でやわらかく発生させる方式は、低音をダイレクトに耳に届けないので、長時間のリスニングにより耳が痛くなったり疲れたりするのを軽減させる効果もあります。

3)左右非対称レイアウト

左右にレイアウトされるパッシブラジエーターは最終的に1チャンネルに合成されるため、それぞれが非対称(周波数特性が異なる)であっても、ステレオ定位にあまり影響を及ぼしません。

非対称にすることにより低域における特定周波数のピークをなだらかにし、強調帯域を広げて豊かな音響特性が得られます。

3つのデザインコンセプト

 

1)ラウンドシェイプ

円と円弧で構成したデザインは、柔らかく優しいシルエットを描きます。

老若男女選ばず、ファッションアイテムとして首元に装着して映えるよう考慮しました。

2)多用途性

U字パイプは首にかけるだけでなく、鞄やフックなどに引っ掛けて使用することができます。

加えて、スピーカーケース球体部の底がフラットなデザインなので、本棚などの狭い空間に安定的に立たせて置くことができ、一般的な小型スピーカーとしても使うことができます。

 

3)快適性

U字パイプは、上部が後ろ向きに20度の鈍角を描きながら直線的に折れ曲がっています。

加えて左右スピーカーケースが球体状であることから、首に装着したときに面ではなく点(左右の鎖骨付近とうなじ付近の3点)で支える格好となり、前記の折れ曲がり部の下側に隙間ができます。

夏場などに装着した際、汗蒸れや熱のこもりを軽減できるよう考慮されています。

​前述のベースパイプ方式による本体の軽量化ともあいまって快適な装着性を得ることができます。

​使い方
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街ノリフォンはその場に応じてその多様力を発揮します。

使い方・楽しみ方が様々に広がります。

  • 静かな部屋の中ではソファーでじっくりと音楽を楽しんだり迫力ある映画を堪能

  • ジョギングや自転車など周りの音が聞こえる屋外では軽いBGMとして楽しむ

  • どこにでも音が体についてくるので、家事や作業をしながら語学学習などリスニングに集中できる

聞く場所を選ばないので、使う人各々がいままでになかった音楽の楽しみ方を発見するはずです。

​市場性
BP3

​新たなデバイスによる新たな市場

音楽を聴くためのデバイスには、1)据え置きスピーカ、2)イヤホンを含むヘッドホンの2種類があります。ネックスピーカーはそれら従来のデバイスの置き換えではなく、それらがうまく使えないシーンで新たな楽しみ方を創造する「第三のリスニングデバイス」と位置づけます。

街ノリフォンを含むネックスピーカーは新しいジャンルのリスニングデバイスであり、新たな利用シーンを提案することにより新たなオーディオ市場を創造して行く可能性を持っています。

​ヒアラブルデバイス

スマートフォンやスマートスピーカーの普及に伴い、2020年には5兆円規模のヒアラブルデバイスに市場が成長すると予想されています(※)。

ネックスピーカーは音楽を聴くリスニングデバイスとしてはもちろんですが、ヒアラブルデバイスとして様々な付加価値(ソフトウェア、センサー、IoTデバイスなど)を追加するのが容易であるため、ネックスピーカータイプのヒアラブルデバイス市場も近い将来に形成の余地があると考えています。

​※ 日経エレクトロニクス2017年6月号

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